干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
「どういう事ですか?!」
バンッと机を叩く音が室内に響いた。
「落ち着くんだ。朔人」
「これが落ち着いていられますか?! 緑化事業部なんて! お父さんは結局、兄さんを跡継ぎにしたいんでしょう? 最後は兄さんを選ぶんだ……」
朔人は下を向くと拳を握りしめたまま、プルプルと震えている。
「それはまだ、これからの話だろう」
社長はそう言うと、大きなため息をついた。
「今回の俊介たちの働きには、目を見張るものがあった。専務がトータルと共に画策していた、吸収合併の事実を突きとめ阻止できたのも、明らかに俊介たちの働きのおかげだ」
チッと朔人の舌打ちが聞こえる。
「ところで朔人。お前、専務と一緒に何か企んでいたんじゃないだろうな……」
社長の鋭い目つきが、朔人に向けられた。
「ま、まさか! お父さんは専務と一緒に、僕が会社を売ろうとしてたって思ってるんですか?!」
「そうは言ってない……が」
社長の頭には、部長が言っていた『朔人さんは良いように利用されています』という言葉がよぎっていた。
「朔人。お前はまだ学生だ。もう少し勉強してからでも良いんじゃないか?」
朔人はキッと社長を睨みつける。
「もういいです!」
朔人はそう言うと、大きな音を立てて社長室を出て行った。
バンッと机を叩く音が室内に響いた。
「落ち着くんだ。朔人」
「これが落ち着いていられますか?! 緑化事業部なんて! お父さんは結局、兄さんを跡継ぎにしたいんでしょう? 最後は兄さんを選ぶんだ……」
朔人は下を向くと拳を握りしめたまま、プルプルと震えている。
「それはまだ、これからの話だろう」
社長はそう言うと、大きなため息をついた。
「今回の俊介たちの働きには、目を見張るものがあった。専務がトータルと共に画策していた、吸収合併の事実を突きとめ阻止できたのも、明らかに俊介たちの働きのおかげだ」
チッと朔人の舌打ちが聞こえる。
「ところで朔人。お前、専務と一緒に何か企んでいたんじゃないだろうな……」
社長の鋭い目つきが、朔人に向けられた。
「ま、まさか! お父さんは専務と一緒に、僕が会社を売ろうとしてたって思ってるんですか?!」
「そうは言ってない……が」
社長の頭には、部長が言っていた『朔人さんは良いように利用されています』という言葉がよぎっていた。
「朔人。お前はまだ学生だ。もう少し勉強してからでも良いんじゃないか?」
朔人はキッと社長を睨みつける。
「もういいです!」
朔人はそう言うと、大きな音を立てて社長室を出て行った。