干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
緑化事業部の始動 山本胡桃
ストレートの長い黒髪を一つに結び、フレームのないシンプルなメガネの縁をくっと上げる。
華奢な身体つきに、皺ひとつないメンテナンスの制服を着ている彼女は、姿勢を正して丁寧にお辞儀をした。
「山本胡桃です。今まではメンテナンスを担当していました。よろしくお願いします」
几帳面そうに声を出す姿は隙がない。
「おぉ! 胡桃ちゃん! 行動派の美琴ちゃんとは対照的だな」
うんうんと頷きながら声を出す東を、美琴はギロッと睨みつける。
「だーかーら。心の声漏れてますって!」
二人のやり取りに、やれやれといった顔をしながら部長が前に立った。
「内田には、緑化事業部の営業を担当してもらう。今までは副社長と干物がメインで営業活動していたが、今後、副社長は元々の管理業務に戻って頂き、干物は装飾の作成がメイン業務になる。山本は学校がデザイン系で、それを生かして装飾のデザイン担当になってもらう」
そこまで言うと部長は副社長を振り、副社長が言葉をつないだ。
「皆さん、新しいメンバーを迎えていよいよ緑化事業部の始動です。今までの泥船とは違う。グリーンデザインの看板として、成果をあげていけるよう頑張りましょう」
「はい!」
人数の増えた副社長室には、活気のある声が響いていた。
華奢な身体つきに、皺ひとつないメンテナンスの制服を着ている彼女は、姿勢を正して丁寧にお辞儀をした。
「山本胡桃です。今まではメンテナンスを担当していました。よろしくお願いします」
几帳面そうに声を出す姿は隙がない。
「おぉ! 胡桃ちゃん! 行動派の美琴ちゃんとは対照的だな」
うんうんと頷きながら声を出す東を、美琴はギロッと睨みつける。
「だーかーら。心の声漏れてますって!」
二人のやり取りに、やれやれといった顔をしながら部長が前に立った。
「内田には、緑化事業部の営業を担当してもらう。今までは副社長と干物がメインで営業活動していたが、今後、副社長は元々の管理業務に戻って頂き、干物は装飾の作成がメイン業務になる。山本は学校がデザイン系で、それを生かして装飾のデザイン担当になってもらう」
そこまで言うと部長は副社長を振り、副社長が言葉をつないだ。
「皆さん、新しいメンバーを迎えていよいよ緑化事業部の始動です。今までの泥船とは違う。グリーンデザインの看板として、成果をあげていけるよう頑張りましょう」
「はい!」
人数の増えた副社長室には、活気のある声が響いていた。