干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
「だからこそだ。緑化事業部をメンテナンス部と同等、それ以上に発展させるためには一つの部署として独立させる必要がある。それが私の考えだ」
「それは理解できます。でも……」
――俺は、離れたくない。
俊介は途中まで言いかけた言葉を、無理やり飲み込んだ。
社長は拳を握りしめて下を向く俊介の様子を見ながら、ゆっくりと立ち上がる。
「俊介。お前には、これから私の側で仕事をしてもらう。私と一緒に行動して、社長業を身につけろ」
「え……?」
俊介は自分の耳を疑った。
――今『社長業を身につけろ』と言ったのか……?
俊介はしばし言葉を失う。
「そ、そ、そ、それって。つまり、俊……いや、副社長にゆくゆくは、社長を譲るって事ですか……?!」
健太がたじろぎながら声を出した。
「まだ、そこまでは決めていない。ただ俊介、本当にお前に経営者としての素質があるのか知りたいと思っただけだ」
社長は鋭い目つきで部長を見た後、再度視線を俊介に向ける。
その時、今まで後ろで静かに話を聞いていた部長が俊介に一歩近づいた。
「副社長。これはあなたにしかできない仕事です。それを応援しない奴なんていない。干物だって背中を押してくれますよ。もうあなたは一人じゃないんだから」
部長の言葉に、俊介はぐっと胸が熱くなるのを感じていた。
「それは理解できます。でも……」
――俺は、離れたくない。
俊介は途中まで言いかけた言葉を、無理やり飲み込んだ。
社長は拳を握りしめて下を向く俊介の様子を見ながら、ゆっくりと立ち上がる。
「俊介。お前には、これから私の側で仕事をしてもらう。私と一緒に行動して、社長業を身につけろ」
「え……?」
俊介は自分の耳を疑った。
――今『社長業を身につけろ』と言ったのか……?
俊介はしばし言葉を失う。
「そ、そ、そ、それって。つまり、俊……いや、副社長にゆくゆくは、社長を譲るって事ですか……?!」
健太がたじろぎながら声を出した。
「まだ、そこまでは決めていない。ただ俊介、本当にお前に経営者としての素質があるのか知りたいと思っただけだ」
社長は鋭い目つきで部長を見た後、再度視線を俊介に向ける。
その時、今まで後ろで静かに話を聞いていた部長が俊介に一歩近づいた。
「副社長。これはあなたにしかできない仕事です。それを応援しない奴なんていない。干物だって背中を押してくれますよ。もうあなたは一人じゃないんだから」
部長の言葉に、俊介はぐっと胸が熱くなるのを感じていた。