干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
新しいステージへ
屋上は、温かい春の風が吹いている。
美琴は俊介と共に、遠くに見える街の喧騒を眺めていた。
「社長が……父親があんなことを言い出すなんて。正直、全く思いもしなかった」
俊介は、フェンスに手をかけたまま下を向く。
美琴は静かに、そんな俊介の横顔を見つめていた。
「話を聞いた時、緑化事業部から離れたくないと思った反面、挑戦してみたいと思ったのも本当です。でも、迷ってる。今後は忙しくて二人の時間も取れなくなる……」
俊介が顔をぱっと上げ、美琴を振り返る。
美琴は俊介の腕に手をかけて、口元にそっと指を当てた。
「私が応援しないとでも、思ったんですか?」
「美琴……」
「そりゃ、聞いた時はショックでした。副社長のいない緑化事業部なんて、考えられない……。何より副社長が、遠くに行ってしまうようで怖くなった。でも……」
美琴は俊介を見上げる。
「私が副社長を想うのと同じように、会社にとってもあなたはかけがえのない存在なんです」
美琴はゆっくりと、右手を俊介に差し出した。
「私も副社長が守るこの会社で、自分が出来る事を精一杯頑張ります。そして私はいつだって、俊介さんの味方です」
美琴は俊介と共に、遠くに見える街の喧騒を眺めていた。
「社長が……父親があんなことを言い出すなんて。正直、全く思いもしなかった」
俊介は、フェンスに手をかけたまま下を向く。
美琴は静かに、そんな俊介の横顔を見つめていた。
「話を聞いた時、緑化事業部から離れたくないと思った反面、挑戦してみたいと思ったのも本当です。でも、迷ってる。今後は忙しくて二人の時間も取れなくなる……」
俊介が顔をぱっと上げ、美琴を振り返る。
美琴は俊介の腕に手をかけて、口元にそっと指を当てた。
「私が応援しないとでも、思ったんですか?」
「美琴……」
「そりゃ、聞いた時はショックでした。副社長のいない緑化事業部なんて、考えられない……。何より副社長が、遠くに行ってしまうようで怖くなった。でも……」
美琴は俊介を見上げる。
「私が副社長を想うのと同じように、会社にとってもあなたはかけがえのない存在なんです」
美琴はゆっくりと、右手を俊介に差し出した。
「私も副社長が守るこの会社で、自分が出来る事を精一杯頑張ります。そして私はいつだって、俊介さんの味方です」