干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
コンコンと、小さく扉をノックする音が聞こえる。
健太が慌てて扉を開くと目の前に、長い髪のいかにも可憐な女性が立っていた。
「俊介さんの秘書の東さんですか? 私、鷺沼由紀乃と申します」
由紀乃はにっこりとほほ笑むと、丁寧にお辞儀をした。
健太は慌てて深々と頭を下げる。
「ど、どうぞどうぞ……」
健太はどもりながら、由紀乃を中に招き入れた。
「ここが、俊介さんのお部屋なんですね」
由紀乃は興味津々で、周りの様子を見ている。
健太は、慌ててソファの前のテーブルにお茶を置いた。
「あはは。むさ苦しくってすみませんー。どうぞどうぞ、こちらにおかけください」
「あの、俊介さんは?」
「あれ? どこかなぁ? ちょっと出てるんですよ。たぶんトイレかなぁ。とりあえずお掛けになって、少―しお待ちください」
ここで由紀乃に外に出られてはまずい。
そう健太の直観が伝えている。
俊介と美琴が一緒にいる所を由紀乃に見られたら、どんな事態になるか想像もつかなかった。
その時、再びコンコンと扉を叩く音が聞こえ、書類に目を落としたままの男性社員が入って来た。
健太が慌てて扉を開くと目の前に、長い髪のいかにも可憐な女性が立っていた。
「俊介さんの秘書の東さんですか? 私、鷺沼由紀乃と申します」
由紀乃はにっこりとほほ笑むと、丁寧にお辞儀をした。
健太は慌てて深々と頭を下げる。
「ど、どうぞどうぞ……」
健太はどもりながら、由紀乃を中に招き入れた。
「ここが、俊介さんのお部屋なんですね」
由紀乃は興味津々で、周りの様子を見ている。
健太は、慌ててソファの前のテーブルにお茶を置いた。
「あはは。むさ苦しくってすみませんー。どうぞどうぞ、こちらにおかけください」
「あの、俊介さんは?」
「あれ? どこかなぁ? ちょっと出てるんですよ。たぶんトイレかなぁ。とりあえずお掛けになって、少―しお待ちください」
ここで由紀乃に外に出られてはまずい。
そう健太の直観が伝えている。
俊介と美琴が一緒にいる所を由紀乃に見られたら、どんな事態になるか想像もつかなかった。
その時、再びコンコンと扉を叩く音が聞こえ、書類に目を落としたままの男性社員が入って来た。