干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
「どういう事ですか?!」
振り向いた目に飛び込んできた顔を見た瞬間、美琴は視界が涙でぼやけだす。
「副社長……。どうしてここに?」
俊介は今にも泣きだしそうな美琴の顔を見て、入り口で立ち尽くしている。
「いや、さっき宮さんからこっそり連絡が入ったんだよ。緑化事業部が大変な事になってるから、知らせた方がいいと思ったって……」
健太が俊介の横から、心配そうに顔を出した。
打ち合わせスペースに腰をかけた俊介が、みんなを見渡す。
「つまり、来週の展示会に使用する植物が一つも手元にない状況だと」
俊介の言葉に部長が頷く。
「このままではメインスペースは作れません。国内最大級の展示会のメインスペースが作れなかったとなると、うちの信用は確実に失墜します」
それぞれが息を呑み、部屋の中には重苦しい空気が流れた。
そこへ、デスクで電話をかけていた健太が駆け足でこちらへやって来る。
「今、社長の秘書に確認した。やっぱり朔人くんが絡んでるね。先輩の結婚式のために温室の植物を借りたいって言ってきたって」
俊介はテーブルに肘をつき、顔の前で手を組んで静かに目を閉じる。
美琴は隣に座る俊介の横顔を見つめた。
振り向いた目に飛び込んできた顔を見た瞬間、美琴は視界が涙でぼやけだす。
「副社長……。どうしてここに?」
俊介は今にも泣きだしそうな美琴の顔を見て、入り口で立ち尽くしている。
「いや、さっき宮さんからこっそり連絡が入ったんだよ。緑化事業部が大変な事になってるから、知らせた方がいいと思ったって……」
健太が俊介の横から、心配そうに顔を出した。
打ち合わせスペースに腰をかけた俊介が、みんなを見渡す。
「つまり、来週の展示会に使用する植物が一つも手元にない状況だと」
俊介の言葉に部長が頷く。
「このままではメインスペースは作れません。国内最大級の展示会のメインスペースが作れなかったとなると、うちの信用は確実に失墜します」
それぞれが息を呑み、部屋の中には重苦しい空気が流れた。
そこへ、デスクで電話をかけていた健太が駆け足でこちらへやって来る。
「今、社長の秘書に確認した。やっぱり朔人くんが絡んでるね。先輩の結婚式のために温室の植物を借りたいって言ってきたって」
俊介はテーブルに肘をつき、顔の前で手を組んで静かに目を閉じる。
美琴は隣に座る俊介の横顔を見つめた。