干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
俊介はゆっくりと目を開き、美琴ににっこりとほほ笑むとみんなを振り返った。
「まずは今、出来る事をしましょう。リストに載っていない近隣の植木屋からホームセンターまで、手分けして手あたり次第当たった方がいい」
「……そうですね」
俊介の声に頷いた部長が、すっと立ちあがる。
「俺と滝山、内田は車で店を回る。干物はひたすら電話で業者を探せ。山本はデザインの修正。以上!」
「はい」
一斉にみんなが立ち上がり、それぞれの持ち場へ移動しだした。
「副社長……」
美琴は涙ぐみながら、隣の俊介を振り返る。
「美琴、僕も一緒に手伝います。最後まで、諦めないで」
俊介は美琴の手をぐっと力を入れて握った。
その後、美琴は俊介や健太と共に電話で業者を探したが、いい返事をもらえるところはなかった。
夕方、突然健太のスマートフォンが大きな音をたてる。
「はい……はい……今から伺います」
健太は電話を切ると、困惑した様子で俊介を振り返った。
「社長が今すぐ来いって言ってるぞ。もう耳に入ってんのか……?」
俊介は深くため息をつくと重い腰を上げ、そっと美琴の顔を覗き込む。
「ちょっと行ってきます」
不安そうにうなずく美琴に見送られて、俊介は社長室に向かった。
「まずは今、出来る事をしましょう。リストに載っていない近隣の植木屋からホームセンターまで、手分けして手あたり次第当たった方がいい」
「……そうですね」
俊介の声に頷いた部長が、すっと立ちあがる。
「俺と滝山、内田は車で店を回る。干物はひたすら電話で業者を探せ。山本はデザインの修正。以上!」
「はい」
一斉にみんなが立ち上がり、それぞれの持ち場へ移動しだした。
「副社長……」
美琴は涙ぐみながら、隣の俊介を振り返る。
「美琴、僕も一緒に手伝います。最後まで、諦めないで」
俊介は美琴の手をぐっと力を入れて握った。
その後、美琴は俊介や健太と共に電話で業者を探したが、いい返事をもらえるところはなかった。
夕方、突然健太のスマートフォンが大きな音をたてる。
「はい……はい……今から伺います」
健太は電話を切ると、困惑した様子で俊介を振り返った。
「社長が今すぐ来いって言ってるぞ。もう耳に入ってんのか……?」
俊介は深くため息をつくと重い腰を上げ、そっと美琴の顔を覗き込む。
「ちょっと行ってきます」
不安そうにうなずく美琴に見送られて、俊介は社長室に向かった。