干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
「いいのいいの。だっていつもは処分するもんだしね。今日は観光シーズン前だから、大規模に整備する予定だったんだよ。間伐もするって言ってたから何本かいい木が手に入ると思うよ」
福さんの話を聞きながら、美琴は腕時計に目をやった。
――あんまり時間がない……。
午前中までに、何とか装飾用の植物を手配して帰らなければならない。
高速を使っても、ここから会社までは二時間はかかった。
「あの。私も一緒に行ってきても良いですか?」
美琴は居ても立っても居られなくなり、福さんに声をかけるなり走り出していた。
「ちょ、ちょっとあんた!」
福さんの声が背中で聞こえたが、美琴は遊歩道を駆けあがった。
ボランティアの人達に交じり、泥だらけになりながら刈られた枝葉や草を袋に詰める。
――胡桃ちゃんが敷き詰められるものでもあれば良いって言ってたから、この辺も使えるはず。
美琴が大きな袋を一旦車に詰め再度腕時計を確認していると、福さんが腰を押さえながらえっちらおっちら近づいて来た。
「あんまり時間がないんだろ?」
「え……」
美琴は好意で木を譲ってくれる福さんたちに、申し訳ない気持ちでうつむいた。
福さんの話を聞きながら、美琴は腕時計に目をやった。
――あんまり時間がない……。
午前中までに、何とか装飾用の植物を手配して帰らなければならない。
高速を使っても、ここから会社までは二時間はかかった。
「あの。私も一緒に行ってきても良いですか?」
美琴は居ても立っても居られなくなり、福さんに声をかけるなり走り出していた。
「ちょ、ちょっとあんた!」
福さんの声が背中で聞こえたが、美琴は遊歩道を駆けあがった。
ボランティアの人達に交じり、泥だらけになりながら刈られた枝葉や草を袋に詰める。
――胡桃ちゃんが敷き詰められるものでもあれば良いって言ってたから、この辺も使えるはず。
美琴が大きな袋を一旦車に詰め再度腕時計を確認していると、福さんが腰を押さえながらえっちらおっちら近づいて来た。
「あんまり時間がないんだろ?」
「え……」
美琴は好意で木を譲ってくれる福さんたちに、申し訳ない気持ちでうつむいた。