干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
――美琴がそんな事、言うはずがない。
社長室を飛び出した俊介は、そのまま医務室に向かった。
扉をノックしたが、中から美琴の返答はない。
部屋に入り勢いよくカーテンを開くと、空っぽのベッドの上には美琴のメガネだけが残されていた。
「美琴……」
俊介は緑化事業部に向かおうとエレベーターホールに出た所で、やはり駆け足で現れた滝山とぶつかりそうになった。
「ふ、副社長! 良かった……」
滝山はまた泣きそうな顔で俊介にすがりつく。
「美琴……友野さんはどこですか?!」
「そ、それが、医務室から女の人が出てくるのを見かけて、部長が慌てて友野さんの様子を見に行ったんです」
「それで?!」
「泣きながら走って出て行ってしまって……今部長が追いかけてます」
滝山の話を聞くと、俊介はばっとエレベーターを振り返った。
「屋上だ……!」
「え?」
眉を下げて不安な様子の滝山を置いて、俊介は一人エレベーターに飛び乗った。
はやる気持ちで到着した屋上で、重い扉をぐっと押し開ける。
その瞬間、目の前に広がった光景に俊介の動きはぴたりと止まった。
社長室を飛び出した俊介は、そのまま医務室に向かった。
扉をノックしたが、中から美琴の返答はない。
部屋に入り勢いよくカーテンを開くと、空っぽのベッドの上には美琴のメガネだけが残されていた。
「美琴……」
俊介は緑化事業部に向かおうとエレベーターホールに出た所で、やはり駆け足で現れた滝山とぶつかりそうになった。
「ふ、副社長! 良かった……」
滝山はまた泣きそうな顔で俊介にすがりつく。
「美琴……友野さんはどこですか?!」
「そ、それが、医務室から女の人が出てくるのを見かけて、部長が慌てて友野さんの様子を見に行ったんです」
「それで?!」
「泣きながら走って出て行ってしまって……今部長が追いかけてます」
滝山の話を聞くと、俊介はばっとエレベーターを振り返った。
「屋上だ……!」
「え?」
眉を下げて不安な様子の滝山を置いて、俊介は一人エレベーターに飛び乗った。
はやる気持ちで到着した屋上で、重い扉をぐっと押し開ける。
その瞬間、目の前に広がった光景に俊介の動きはぴたりと止まった。