干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
「MMコーポレーションですよ!」
美琴は、副社長よりも先に声を出した。
「あぁ。干物の担当か……」
「はい! まぁ、私の営業は強引過ぎて、向こうの課長が引いてましたけどね……。副社長の営業トークがうまくって……」
美琴の話が終わらない内に、部長は軽く手を上げてそれを制止する。
「……部長?」
首を傾げる美琴のことは一切見ずに、部長はゆっくりと立ち上がると、副社長の側へ歩み寄った。
「『既存の顧客には手を出すな』これが専務からの伝言です」
部長の言葉に、盛り上がっていた場の空気が一瞬で緊張する。
「え? 何言ってるんですか?」
美琴は部長に詰め寄った。
副社長は、表情一つ変えず黙ったままだ。
しばらくそのまま動かない二人に、美琴はどうしたら良いのかわからず東を振り返る。
東はため息をつき、美琴に首を振って返すだけだった。
「伝言は……」
しばらくしてから、副社長がゆっくりと口を開いた。
美琴は、副社長よりも先に声を出した。
「あぁ。干物の担当か……」
「はい! まぁ、私の営業は強引過ぎて、向こうの課長が引いてましたけどね……。副社長の営業トークがうまくって……」
美琴の話が終わらない内に、部長は軽く手を上げてそれを制止する。
「……部長?」
首を傾げる美琴のことは一切見ずに、部長はゆっくりと立ち上がると、副社長の側へ歩み寄った。
「『既存の顧客には手を出すな』これが専務からの伝言です」
部長の言葉に、盛り上がっていた場の空気が一瞬で緊張する。
「え? 何言ってるんですか?」
美琴は部長に詰め寄った。
副社長は、表情一つ変えず黙ったままだ。
しばらくそのまま動かない二人に、美琴はどうしたら良いのかわからず東を振り返る。
東はため息をつき、美琴に首を振って返すだけだった。
「伝言は……」
しばらくしてから、副社長がゆっくりと口を開いた。