干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
「美琴ちゃん?」

「ど、どうしたの?」

 二人の声が重なって聞こえ、美琴はさらに肩を震わせながら笑顔で振り向いた。


「あはは。なんだかいいなぁと思って。チームみたいで」

 美琴の言葉に東と滝山は顔を見合わせ、そして笑顔で頷く。

「だって俺たちは仲間なんでしょ? 美琴ちゃんが言ってたんじゃない」

「え?」

「きっとあの言葉は、俊介の心に刺さったよ。グサッてね」

 東が自分の胸を突くふりをして、にやりと笑った。


「え? え?! それっていい意味で言ってます?!」

 慌てる美琴の姿を見て、東も滝山も大声で笑っていた。


「じゃあ、みんなでアレやろうか?」

 しばらくして東が声を出した。

「アレって?」

「ほら、円陣組んで『オー』ってやつ」

 東が、目の前に出した片手を高々と上にあげる。

「いい! やりましょう!」

「んじゃ、さっさと上の人達のとこに戻るか!」

「はい!」

 美琴と滝山は、そろって大きな声を出した。
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