ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~
「実は、僕、一人暮らしのとき、結構作ってたんで。
 料理、そこそこできるんですよ。

 で、結婚前に穂月を招いて料理をご馳走したんですけど。
 穂月、すねちゃって。

 ちょっと凝ったものを作り過ぎちゃったみたいで。

 穂月のために頑張ったんですけどね……」

 ……穂月さん、とあかりは崩れ落ちそうになる。

 このタワーのカード、私が崩れ落ちるという意味だったのか。

 ご主人が料理作らないの、穂月さんのせいだったんじゃないですか~。

 そのときの穂月は、自分より料理が上手い彼氏に、ちょっと拗ねてみただけだったのだろうが……。

「えーと。
 そのときとは、状況が違うので。

 今なら、料理してあげたら喜ぶと思いますよ」

「そうなんですかね……」
と言う元はまだ不安そうだった。
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