ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~
いつかの広い個室で、あかりは憧れの堀様と食事をし、
「いやもうっ、緊張で食べられませんっ」
と言って、顔を真っ赤にしていた。
食べられないというわりには、周りのペースに遅れることなく、コース料理を平らげていたのだが……。
一応、呼んだうちの母親と真希絵さんがガッチリ堀様の左右を囲んでいたが。
あかりは堀様と真正面の席にいたので、嬉しそうで。
なんだろう。
俺はほんとうに人がいい……。
お前、もう、俺といるからって緊張して食べられないなんてことないんだろうな、と少し寂しく思いながら、デザートを終え。
「いやー、レイに聞いてた通り、あかりさん、ほんとうに楽しい人ですね」
と言う堀様の言葉に、
レイ様、一体、堀様に、なんの話を……と不安を覚える。