プリズムアイ
「最近オカルト番組もやるんですね」

テレビのリモコンを奪い取るように消してから、努めて明るい声で隣にいる水島に声をかけた。彼は顔を青ざめさせて、唇まで紫色にしてこちらを見つめていた。化け物を見るような悍ましい顔に恐怖の色が乗っていた。私は自分が化け物という恐怖と昔に馴染みがあった目線が現在向けられていると同じ種類であることに一気に怒りがわいた。

硬直している水島を押し倒して馬乗りになる。簡単に倒れこんだ水島の首を両手で掴みかかった。

「おい、やめ、ろ!!」

「この瞳が好きだって言ったくせに!!!」

そういって、無理やり噛みつくようにキスをした。相手は力強く私の体をオスが息ができなくて弱まっていくのを感じた。

「今日、私を犯すために呼んだくせに!そんな目で見るな、見るな!!」

わたしはこんなにかわいくあることに固執したのは見下げられないためだった。
たとえ愛玩として扱われたとしても、手綱を持っているのはこちらであれば良かった。

水島ごときに見下されてたまるか。
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