プリズムアイ
<美司先輩、私です。藤田です。なにかあったんですか??>



ピーーーヤカンのお湯が沸いたらしい。



<え、なん、で>



ピーーー警告のようにけたたましく鳴り響く。



<なんででしょう>



思わず、笑みがこぼれた。いつも見下した目で見ていた一人だ。

狼狽ぶりを想像できて、鼻で笑った。



<とぼけないでよ、彼はどこにいるの??!変わってよ!!>



とめて、とめてとヤカンは泣いている。



<無理ですよ。私たちの重なり合っている姿でも想像すればいいんじゃないですか?>



<なんてこというの!!>
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