喉から手が出るほど
「ねえ2人で何の話してるの、私にも教えて」



そう言って私たちの近くに来たのは、瀬川柚。

私と那奈と柚は基本3人組で、柚も2年生から同じクラスになった子だ。



「私さ、あの他校の先輩と別れたんだよね実は」



柚は大きな目を更に、これでもかと言うほど見開いて言った。



「えぇー!?仲良さげだったのになんで!」



「柚、声でかっ!私が振られた側なんだから、なんでかは私が1番聞きたいよねー……」



柚は少し申し訳なさそうに、そうだよねという様な顔をして2回頷いた。



「てか、那奈は知ってるのになんで私には黙ってたのひどーい!」



「あははごめん、なんか言いそびれちゃってさ。隠してたわけじゃないんだよ?」

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