喉から手が出るほど
けれど、モテるのに彼女ができたという噂を1度も聞いたことがない。

安藤くんは恋愛にあんまり興味無いのかもしれない。



「じゃ、一限目の準備して待っててください」



出欠確認とその他諸々の話が終わり、篠崎先生は一旦退室。

一限目は、たしか移動教室だ。



「那奈、柚、一緒に視聴覚室行こう」



2人を誘って、教室を出た。
視聴覚室に向かっている途中、那奈が冗談交じりにこう言った。



「ねえ由梨香、次付き合うなら安藤くんなんてどう??」



「は!!?なんで!話したことも無い!」



ニヤニヤと怪しい顔をする那奈。



「だって安藤くんって結構、由梨香のこと見てる時あるよね?好かれてるんじゃないかなぁ」



!!?!?
初耳すぎて開いた口が塞がらない私を無視して、那奈は話し続ける。

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