夜這いのくまさん
「いや、いやぁ…んぐ、いや!!」

「うるさい」

「やめて、やってない。やってないからあ」

「うるさい」

「うう…」

シェリーは後悔していた。素直に気持ちを打ち明けていたら、もしかしたら未来は変わったんじゃないかって。アーレットの舌はしつこくへびのように追ってくる。いやだといっているのにちっとも解放されない。身体も服の上から弄られて、キースへの罪悪感とアーレットへの嫌悪感でごちゃまぜになっていた。

散々いたぶられている間、シャーレイのことが思い浮かんだ。
私がこんだけ怖いのだからシャーレイが心を壊したのも無理はないのだろう。
母だって、そうだ。男の力がこんなに強いなんて嫌でも思い知らされたんだ。
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