とある公爵令嬢の華麗なる遊戯〜私、絶対に婚約破棄してみせます〜


確かに、

一番上の姉、オフィーリアは17歳の時に幼なじみの侯爵家のオリヴァー義兄様と結婚したし、

二番目の姉、アイラは学生時代に出会った公爵家の長男と16歳で婚約、翌年には嫁いでいった。

そして、残されたのが私、三女のフローラ。今年17歳の年を迎えるのだが、現状そういう浮足立つような噂は微塵もないわけで。


「…確かに、お姉様達は、私と同じ年の時には、既に婚約や結婚をされてましたし…私だって何も考えていなかったわけではないのですよ?お父様が私にと、考えてくださる相手の方がいたのであれば、早めにおっしゃってくださればよかったのに」

父が心配する気持ちもわからないでもないが、勝手に婚約を何の相談もなしに進められたことに関しては正直、納得がいかなかった。

一言くらい、話してくれても…。

そんな抗議も合間って、少し冷めた目で、父を見つめる。

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