とある公爵令嬢の華麗なる遊戯〜私、絶対に婚約破棄してみせます〜

鏡を見ると、確かに彼女の言う通り、少年のような姿の自分がうつっていた。


長い髪は、無造作に後ろで一つにまとめ、カチッとしたジャケットを羽織れば胸も目立たない。


髪型と服だけで、結構変わるものね…。


と、思わず感心してしまうほどだ。


「すごーい!フローラったら、とってもかっこいいわ!やっぱり美人だと男装しても似合うのね」


パチパチと、ミリアから拍手をおくられ、少し照れてしまう。


「よしっ、私も髪の毛を帽子に隠して…あとは、こんなもんかな?どう…?男の子に見える?」


帽子の中に髪を隠し、ショートカット風のミリアは、遠目から見れば確かに街に住む少年のようだ。


「うん!男の子に見えるよ!でも、流石に近づくとわかっちゃうかな…?」


「大丈夫、大丈夫!別にそんなに長居するわけでもないしちょこっとお忍びで街に行くだけだから。さてと、それじゃ街に繰り出すとしますか!」

< 20 / 173 >

この作品をシェア

pagetop