とある公爵令嬢の華麗なる遊戯〜私、絶対に婚約破棄してみせます〜

"引き篭もり"ねぇ…いったいどんな方なのかしら。

結局、ロイ・シェラードについては、色々な情報網を駆使してみたのだが、全くと言っていいほど何の情報も引き出せず…。

しかも、私が知る限り、一流と名高い情報屋ですら、何の成果も挙げられずさじを投げてしまったのがつい先日のこと。

対面する前にちょっとでも彼の情報が欲しかったのだけれど…。

小さくため息をこぽし、私は1人腕を組んだ。

イメージとしては、おとなしくて色白なぽっちゃりお坊っちゃまって所かしら?

頭の中で想像したイメージに私はクスッと笑みをこぼす。

そのくらいなら扱いやすそうだけど…。
でも、ロイ・シェラード…何か引っかかるのよね…。

だってそうでしょう?
ここまで徹底的に調べたにも関わらず、一切情報がない人間が果たして世の中に、何人いるだろう。

そう…。まるで、誰かがわざと隠しているような…。

そんな気さえしてくる。

しかし、私はフルフルと首を横にふり肩をすくめた。

ま…考えすぎよね。
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