ビター・マリッジ


「ありがとう。また誘ってもらえたら嬉しい」

「了解。今度は直前じゃなくて、もう少し早めに誘うよ。旦那さんの許可はちゃんととってから来なよ?」

私に確認をとるように少し目を細めた小山くんに、小さく頷く。


「そうする」

話の流れでそう答えたけど、内心は複雑な気持ちだった。

正直、同僚との飲み会に参加するために幸人さんの許可を得る必要なんてないだろう。

だって幸人さんは、私に興味なんてないんだから。


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