BでLなゲームに転生したモブ令嬢のはずなのに
「はぁ? なんなんですか、それ。男の人にばっか美味しい話じゃないですか。そりゃ、自棄にもなるっつうもんですよ。ようするに、この呪い。とにかく呪いを解くために、誰かとヤッちゃえってことですよね?」
 そこでシリルも吹いた。だが、ジーニアはいたって真面目に叫んでいる。心からの叫び。このようなことを言われた乙女の気持ちが、ここにいる男どもにわかってたまるものか、と。

「好きでもない男の人にヤられるくらいなら、自分でヤったほうがマシです。むしろ、ヘレナに協力してもらいます」
 と言ったところで、ジェレミーが赤面する。
「お兄さま。一体、何を考えているんですか? それでも、私の兄ですか」

「すまん、ジーン。だからって、ヘレナ嬢もそのようなことを頼まれても、困ると思うぞ?」

「だから、自分でヤるって言ってるんです。ジュード様、責任を持って道具を準備してください」

「わかった」
 と、言ったのはクラレンスだった。
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