悪役令嬢のはずなのに!?〜いつのまにか溺愛ルートに入ってたみたいです〜
「ごちそうさまでした!」
私が手を合わせると、
赤い瞳の男の子も真似した。
「あ、私
ティアナ=クロウド」
スイーツをたいらげたところで
まだ名乗っていなかったことを思い出した。
「シリル」
赤い瞳の男の子も名乗ってくれた。
私が思っていた通り彼は、
シリル=クライン 現7歳
クライン公爵令息
人を惑わす程の絶世の美貌を持つ
ゲームの攻略対象者だ。
…ん?
そこで私はあることに気付いた。
「さっき・・その・・
並んでなかったよね?」
パーティ参加者で公爵家の者は
私とレオンとシリルしかいない。
王子への挨拶の時、
レオンが一番で私が二番に挨拶したから
シリルは三番目に挨拶するはずだ。
・・でも、あの場にシリルはいなかった。
「さぼった」
シリルはあっけらかんと言い放った。
(えええええっ!ふ、不敬罪・・・・・!)
私があわあわ取り乱していると
シリルがふっと一瞬笑った
(えっ!か、可愛すぎるんですけど!)
・・私のHPが①上がった!
心の中でご尊顔に手を合わせていると
するっ
私の瞳を見つめながら
横髪に手を滑らせてくる。
さっきはスイーツで頭がいっぱいだったけど
シリルは見れば見るほど
フランス人形のように美しかった。
(・・なんか、急に緊張してきた!)
「そろそろ戻らないと・・!」
私が勢いよく
ベンチから立ちあがろうとすると
「とっ!?」
横髪に滑らせていた右手で毛先を掴まれた。
勢いよく立ち上がろうとする力と
髪をひっぱられた反動で
私は前のめりにシリルへ倒れこんだ。
シリルは左手で私の腕を支え
「ちゅっ」
ほっぺにキスを落とし
「またね、ティアナ」
手を放して立ち上がった。
「―――っ!」
私は真っ赤に顔を染めて
去っていくシリルを目で追いかけた。
出口で振り返ったシリルの笑顔は
薔薇の蕾が花開く様だった。
私が手を合わせると、
赤い瞳の男の子も真似した。
「あ、私
ティアナ=クロウド」
スイーツをたいらげたところで
まだ名乗っていなかったことを思い出した。
「シリル」
赤い瞳の男の子も名乗ってくれた。
私が思っていた通り彼は、
シリル=クライン 現7歳
クライン公爵令息
人を惑わす程の絶世の美貌を持つ
ゲームの攻略対象者だ。
…ん?
そこで私はあることに気付いた。
「さっき・・その・・
並んでなかったよね?」
パーティ参加者で公爵家の者は
私とレオンとシリルしかいない。
王子への挨拶の時、
レオンが一番で私が二番に挨拶したから
シリルは三番目に挨拶するはずだ。
・・でも、あの場にシリルはいなかった。
「さぼった」
シリルはあっけらかんと言い放った。
(えええええっ!ふ、不敬罪・・・・・!)
私があわあわ取り乱していると
シリルがふっと一瞬笑った
(えっ!か、可愛すぎるんですけど!)
・・私のHPが①上がった!
心の中でご尊顔に手を合わせていると
するっ
私の瞳を見つめながら
横髪に手を滑らせてくる。
さっきはスイーツで頭がいっぱいだったけど
シリルは見れば見るほど
フランス人形のように美しかった。
(・・なんか、急に緊張してきた!)
「そろそろ戻らないと・・!」
私が勢いよく
ベンチから立ちあがろうとすると
「とっ!?」
横髪に滑らせていた右手で毛先を掴まれた。
勢いよく立ち上がろうとする力と
髪をひっぱられた反動で
私は前のめりにシリルへ倒れこんだ。
シリルは左手で私の腕を支え
「ちゅっ」
ほっぺにキスを落とし
「またね、ティアナ」
手を放して立ち上がった。
「―――っ!」
私は真っ赤に顔を染めて
去っていくシリルを目で追いかけた。
出口で振り返ったシリルの笑顔は
薔薇の蕾が花開く様だった。