ねぇ…俺だけを見て?
告白
二日目の朝。

スマホのアラームが鳴る。
バッと起き上がり、史依はアラームを切った。

「起こしてないよね?」
そーっと、隣のダブルのベッドに寝ている煜馬の顔を覗く。

眠っているようだ。
「良かった……
てか、ちゃんと寝れたな。良かった……」



昨晩は、なかなか寝つけなかった史依。
ゴロゴロと何度も寝返りをうっていた。

「フミ」
「へ!?あ、ごめん!気が散るかな?」

「フミが眠るまで、話しようか」
肘枕をして、史依を見る。

「え?でも……それじゃ、煜馬さんが寝れないよ?」
「眠くなったら、寝るよ?ちゃんと」

そう言ってもらい、史依は眠るギリギリまで話をしていたのだ。


ゆっくりベッドを下り、静かにベッドルームを出た。
洗面などを済ませ、昨日の夕食で作ろうと思っていた焼魚や煮物、汁物などを作り始める。

家事は、嫌いじゃない。
むしろ好き方だ。
史依は、手際よく調理をしていく。

もう少しで出来上がるところで、煜馬が起きてきた。
「おはよ」
「あ、おはよう!
丁度良かった!
もう出来るよー!」

「あぁ!旨そうな匂いがする!
顔洗ってくる!」

煜馬が戻ってきて、二人は席に着いた。
「「いただきます!」」

「凄いな!」
「作りすぎたかな?
あ、でも!残ったら、私がお昼に食べるから!
気にしないでね!」

「いや!たぶん、全部頂く!」
「そう?無理しなくていいよ!」

「いや、実は感動してる!
こんな立派な朝食、久しぶりだから!
俺的には、朝食が一番大事なんだ!
ここまで立派なの食べておくと、今日一日の活力が湧く!
ありがとう!」
微笑んだ煜馬は、ペロッと完食したのだ。



「━━━━━じゃあ、行ってきます!」
頭をポンポンと撫で、玄関先で微笑む煜馬。

「うん!これ、お弁当!
できる限り、沢山詰め込んだから!
また、感想聞かせてくれる?」
「ん!わかった!
昼ごはん食べたら、連絡するよ!」

「え?あ、帰ってからで大丈夫だよ!」
「ううん!フミの声聞きたいし!」

「え?え?あ、あの…煜馬さ━━━━━」
煜馬は、史依の頬にキスをして“じゃあな”と出ていった。


「え?え?煜馬さん、私のこと━━━━━━
………………………
………って、そんなわけないかっ!!(笑)」
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