『四つ葉のクローバー』花言葉シリーズ
わたしの二十五歳のバースデーの夜、初めてあなたに抱かれた。ベッドの上のあなたは最初のうちは優しかった。しかしそれは偽りの仮面だったとやがてわたしは知った。あなたのサディスティックなセックスに驚き戸惑い、いやと言っても許してくれない。

でもわたしはあなたを愛してしまった。あなたはわたしの体が欲しかっただけなのかもしれないけれど、体だけでもいいからわたしを愛して欲しかった。あなたに名前と呼ばれ、おまえは俺のものだと言われるたびに幸せに包まれた。なにをされても、どんなに屈辱的なポーズを取らされても、璃世は俺のものだと言って欲しくて、何度も言って欲しいからわたしはわたしの体をあなたに差し出した。あなたにすべてを捧げた。

わたしはあなたのもの。わたしにはあなたしかいない。あなたしか見えないから。
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