戦国武将織田信長の不器用な恋
「信長様にことは嫌いではありません」

「それなら、なぜ、俺の元から逃げ出すんだ」

「それは……」

「やはり、信玄が好きなのか」

「違います、信玄様は関係ありません」

「理由を申してみよ」

マミは自分がこの時代の人間ではないことを話し始めた。

「私は戦国時代の人間ではありません」

「この時代の人間ではない?ではお前はどこの時代の人間だと言うのだ」

「私は現代、つまり、未来から来ました」

信長は黙って、マミの話に耳を傾けた。

「私は五百年先の時代からワープしてきたのです」

「信長様は私ではなく、この時代の女性と結婚して、天下統一を成し遂げます」

「そうか、お前はいつ帰るのだ」

「それなんですが、どうやってきたかもわからないので、帰れないかも知れません」

信長の表情がパッと輝いた。

「それなら、ずっとここにいれば良いではないか」

「それはそうなんですが……」
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