戦国武将織田信長の不器用な恋
「そうか、そうか、それなら毎日、顔を見せる、いや、たった今から、
俺もこの部屋で眠るとしよう」

え〜っ、ちょっと待って、誰もそこまでは言ってないのに。

「俺の布団をこの部屋に運べ」

信長は家臣に命じて、マミと部屋を共にすることになった。

その夜から、信長はマミの隣でじっと様子を伺っていた。

「信長様、そんなにずっと見ていられると困ります」

「お前が具合が悪くならないように見ているのだ」

その時、マミにつわりがやってきた。

気持ち悪い。

「マミ、どうした、医者を呼ぶか」

「大丈夫です」

「俺に出来ることはないか、なんでも申してみよ」

「では、背中をさすってください」

信長はマミに言われた通り、背中をさすってくれた。

マミは落ち着きを取り戻した。
「ありがとうございます、良くなりました」

「そうか、俺の手はすごいな」

私は信長様が可愛すぎて笑ってしまった。
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