戦国武将織田信長の不器用な恋
嘘、私現代にワープしちゃったの?

私はアパートで一人暮らしをしていた。

窓を開けると、見慣れた景色が広がっていた。

そう、私は三十八歳で独身。

恋人もいない寂しいお一人様である。

夢見てたのかな?

でも確かに信長様の温もりを感じていた。

唇にはキスの感触もあった。

現代に戻ってきてしまって、きっと信長様は急にいなくなった私を心配しているだろうな。

でも、どうすることも出来ない。

ベッドの横に置いてある時計は七時を示していた。

今日は何曜日?

月曜日だ、仕事行かなくちゃ。

でも、私は無断欠勤になってるんじゃないだろうか。

私が戦国時代にワープしていた時間は、現代ではどんな時間の流れになっていたのか。

でも、カレンダーをよくよく見ると、全く時間は経過していない。

あの時も、日曜日の夜ベッドに入って、目が覚めたら戦国時代だった。

日にちも変わらない。
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