戦国武将織田信長の不器用な恋
「先輩、大丈夫ですか」

「何が?」

「なんか元気なかったみたいだから」

なんでそんな目で見つめるの?

「入ってもいいですか」

「あ、うん」

織田くんは部屋に入った。

「へえ、この部屋で暮らしてるんだ」

「なんの用?」

「だから、元気なかったみたいだから心配で」

「あ、大丈夫だよ」

「あれから体調は大丈夫?」

あれから?

あれからってどれから?

「ほら、先輩、千鳥足だったから」

「ああ、金曜日ね」

「俺がここまで送ってきて、ベッドに倒れるように眠ったから」

私は記憶を辿ったが全く思い出せない。
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