戦国武将織田信長の不器用な恋
「惚れてるのに、全く俺の気持ちを本気にしてくれないんだ、なあ、津久井」

「だって、本気じゃないでしょ」

「俺は本気だよ」

マミはやれやれって感じで全く取り合わない。

「織田、お前からも言ってくれよ、男の本気を甘く見るなって」

この時、信長の独占欲が燃え上がった。

「マミは俺のものだ、手を出すな」

信長はそう言って「帰るぞ」とマミの腕を掴み居酒屋を後にした。

「織田くん?どうしたの、急に」

信長はマミの言葉を聞かずに、腕を引っ張った。

「織田くん?」

信長は急に立ち止まり、マミを引き寄せ抱きしめた。

「あんな奴に渡したくない」

信長はマミにキスをした。

マミは驚いたが、全く抵抗もせず、信長のキスを受け入れた。

一瞬唇が離れて、じっと見つめ合った。

「信長様」

信長は黙っていた。
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