戦国武将織田信長の不器用な恋
そんなある日、私は大きいお腹を抱えて、買い物に出かけた。

足元が見えず、バランスを崩した。

そんな私の身体を支えてくれた男性がいた。

私はびっくりして、何も言えなかった。

その男性は織田信長、そう、現代を生きる織田くんだった。

「マミ、大丈夫か」

「信長様、本当に信長様ですよね」

信長は時の番人に頼み込み、現代にやってきたのだ。

「マミ、俺はもう戦国時代には戻れない、現代で暮らすしか選択肢はなかった」

「本当ですか、また一緒にいられるのですか」

「ああ、このお腹の中の子供は俺の子供だな」

「はい」

信長とマミはキスをした。

そんな二人を見つめる時の番人は、戦国時代で信長に懇願されたのだった。

「俺を現代に送れ」

「それは出来ないと申し上げました」

「頼む」

 信長は頭を下げた。
< 89 / 90 >

この作品をシェア

pagetop