イケメン俳優パパ『生田 蓮』に恋をして――。
「ちょっと、お話しませんか?」
「はい」

 ふたりでリビングのローテーブルの前にあるソファーに並んで座る。

「結局、泊まってもらうことになって、すみません」
 斗和ちゃんが「泊まって」と言い出したこと、彼は気にしているのかな?
「いえいえ、ゆっくりお風呂も入れたし、美味しいご飯もいただいて、こうして一緒にいられますし」
「僕たちがふたりでいられる時間、本当に貴重ですよね」
「ですね、それにしても、この泊まるきっかけもそうですけれど、いつも私たちが近づくきっかけをくれるのは子供たちな気がします」
「たしかに……というか、子供たちがいなければ僕たち、出会ってなかったですよね」

 確かにそうだ。最初の出会いは保育園。
 彼と私は同時に子供たちが眠っている寝室の方向を見た。見ながら私は言う。

「なんだか、あの子たち、姉妹みたいですね」
「姉妹、いずれはそうなるんですね!」
 いずれは……その言い方はまるで、未来には私たちが家族になるような言い方。彼は結婚を意識してくれているのだろうか。
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