近距離恋愛
「葵、学校行かないの??」

お母さんが心配そうに見つめてくる。

「ん、行かない」

「なんかあったのー?」

「べつに」

あたしは結構お母さんのことが好きだった。

深く干渉してこない所とか。

「あーあ、つらいなぁ......」

『今はごめん』ってそーゆう事だったんだ。

『翔くん』あの言葉が頭から離れない。

やだ......

やだッ!!!!!!

~♪~~♪♪

【着信・翔】

「......もしもし」

『お前今日もサボりかよッ!!』

「ん、そんなとこ」

『そっか、何かあったか?』

「ん、ちょっとね...」

『なんでも俺に言えよ。解決してやっから。』

本当になんでも??

もしあたしが今別れてっていったら別れてくれるの??

あなたは本当は誰が好きなの?

あたしはあなたしか見えてないんだよ......

ねぇ、あなたの心はいまどこにありますか?

「ん、大丈夫」

『そっか、んじゃ次選択だから電話切るわ』

そう言われた後に電話はすぐに切れた。

―ツーツーツー―――

その音がとてもむなしく聞こえた。
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