放課後の音楽室で
「すっげー。佐久間さん、天才的!」
間中先輩が、私の両肩をガシッと掴んで、テンションの高いまま言った。
「演奏もだけど、歌もイケるんだ?」
菊池先輩は、ベースを下ろしてにっこり笑う。
「私、こんなに綺麗にハモってもらったの初めて」
村井先輩は、私にぎゅーっと抱きついた。柑橘系の爽やかな香りが私を包み込む。
「どう?答えは、出た?」
菊池先輩が、穏やかな口調で聞いた。
私の中で、演奏中答えは出ていた。
「私、誰かと演奏するのがこんなに楽しいって知らなかったです!よろしくお願いします」
私の言葉を聞いて、先輩達が心から嬉しそうに笑ってくれたのが分かって、私はさらに嬉しくなった。
「佐久間さんって、ピアノ習ってないんだって?」
水を飲みながら、真中先輩が言った。
「はい。型にはまって練習するのが苦手で」
「それって、もう天才の域よね。こんなに上手なんだもん」
そう言って村井先輩は、サラサラのロングヘアをシュシュで一つにまとめた。
「文化祭では、今の曲を含めて3曲やる予定なんだ」
菊池先輩が私に2曲分の楽譜を手渡す。
これもオリジナルの曲だ。
「先輩達、自分達で作ってるんですね」
「うん。俺らみんな音大とか、音楽系の専門学校志望だから、それも含めてね」
そっか、3年生だから進路も見据えていかなきゃいけないんだ…。
私は、全然進路考えてないな。
間中先輩が、私の両肩をガシッと掴んで、テンションの高いまま言った。
「演奏もだけど、歌もイケるんだ?」
菊池先輩は、ベースを下ろしてにっこり笑う。
「私、こんなに綺麗にハモってもらったの初めて」
村井先輩は、私にぎゅーっと抱きついた。柑橘系の爽やかな香りが私を包み込む。
「どう?答えは、出た?」
菊池先輩が、穏やかな口調で聞いた。
私の中で、演奏中答えは出ていた。
「私、誰かと演奏するのがこんなに楽しいって知らなかったです!よろしくお願いします」
私の言葉を聞いて、先輩達が心から嬉しそうに笑ってくれたのが分かって、私はさらに嬉しくなった。
「佐久間さんって、ピアノ習ってないんだって?」
水を飲みながら、真中先輩が言った。
「はい。型にはまって練習するのが苦手で」
「それって、もう天才の域よね。こんなに上手なんだもん」
そう言って村井先輩は、サラサラのロングヘアをシュシュで一つにまとめた。
「文化祭では、今の曲を含めて3曲やる予定なんだ」
菊池先輩が私に2曲分の楽譜を手渡す。
これもオリジナルの曲だ。
「先輩達、自分達で作ってるんですね」
「うん。俺らみんな音大とか、音楽系の専門学校志望だから、それも含めてね」
そっか、3年生だから進路も見据えていかなきゃいけないんだ…。
私は、全然進路考えてないな。