放課後の音楽室で
「進路…?」
学校に行ってから、佐久間にチラッと聞いてみた。
「うん。決まってるのかなって気になって…」
佐久間は俺の言葉にすぐに頷いて口を開いた。
「指定校推薦もらって医学部に行こうと思ってるの」
えっ…
「医者になるの?」
すごく現実的に考えていることに、おどろいた。確かに、佐久間の成績なら十分狙えると思う。
「うん。…私、お母さんを病気で亡くしてるでしょ?自分の子どもの成長を見れないまま亡くなってしまう人を少しでも減らせたらって…。少しでも長く成長を見届けられるお手伝いしたいと思って」
佐久間らしいと思った。
「上田くんは…?」
佐久間の質問に、俺は少し口籠る。
「えっと…まだ決まってなくって…」
佐久間が医者って、俺が自分の頭脳に合わせて大学行って就職したら、格差がありすぎて反対されるのが目に見えてる。
「私もそうだったけど、自分がやりたいことを考えるといいのかも」
「なるほど…」
佐久間の言葉は説得力がある。
俺がやりたいこと…か。
部活帰りも歩きながら、自分のやりたいことを考える。
野球以外にも…何かあるか…?
そんな矢先、進路希望調査の用紙が配られた。
なんてタイムリーな。
俺は小さく息を吐いて、第三希望までの欄をじっと見つけた。
学校に行ってから、佐久間にチラッと聞いてみた。
「うん。決まってるのかなって気になって…」
佐久間は俺の言葉にすぐに頷いて口を開いた。
「指定校推薦もらって医学部に行こうと思ってるの」
えっ…
「医者になるの?」
すごく現実的に考えていることに、おどろいた。確かに、佐久間の成績なら十分狙えると思う。
「うん。…私、お母さんを病気で亡くしてるでしょ?自分の子どもの成長を見れないまま亡くなってしまう人を少しでも減らせたらって…。少しでも長く成長を見届けられるお手伝いしたいと思って」
佐久間らしいと思った。
「上田くんは…?」
佐久間の質問に、俺は少し口籠る。
「えっと…まだ決まってなくって…」
佐久間が医者って、俺が自分の頭脳に合わせて大学行って就職したら、格差がありすぎて反対されるのが目に見えてる。
「私もそうだったけど、自分がやりたいことを考えるといいのかも」
「なるほど…」
佐久間の言葉は説得力がある。
俺がやりたいこと…か。
部活帰りも歩きながら、自分のやりたいことを考える。
野球以外にも…何かあるか…?
そんな矢先、進路希望調査の用紙が配られた。
なんてタイムリーな。
俺は小さく息を吐いて、第三希望までの欄をじっと見つけた。