押し倒して、鼻先にキス。
「人生最高~♩って感じの顔してるねー」
「うげっ!!!!!」
鍵穴に鍵を差し込んだ瞬間、すぐ隣で声がした、と思ったらニヤけたナンパ男が立っていた。
「あ、一気に最悪~って顔になった」
「べ、別にそんな顔してませんけど…!」
「あはは、オネーサンって分かりやすいねー」
コンビニでも行ってきたのか、手にはビニール袋を下げていた。
ところどころ皺が寄ったグレーのパーカーを見て、先ほどの皺ひとつないストライプ柄のハンカチを思い出す。
「ん?ていうか、なんかオネーサン…」
男の視線が下がる。
「なんか服濡れてる?」
「え、あ、これは…」
「風邪ひいちゃうよ?あ、よかったら俺んちで乾かしてく?」
「……は?」
「まあまあ遠慮しないでー」
ナンパ男が勝手に私の腕を取る。
「俺がすぐあっためてあげるよー」
なんか卑猥!!!!