片恋慕夫婦〜お見合い婚でも愛してくれますか?〜
愛撫を繰り返しながら、私の反応を確認するように視線を合わせる。そのうちにじわじわと下半身への熱を感じ、無意識に股をこすり合わせた。
「……こっちも良くなってきたかな」
微かな動きも見逃すまいと、伊織さんの手がショーツをなぞる。
その感覚に無意識に体がピクリと反応した。
「……怖い?」
これから起こることすべてが未知で、ほんの少しだけ怖い。
だけど――
「伊織さんに抱かれたい、から……怖くない……」
「っ……」
言い切ると、伊織さんは面食らったように視線を逸らす。
その後で、小さくため息をついた。
「そんな殺し文句言われたら、途中でやめてあげられないよ」
「あっ……」
ショーツを剥ぎ取られ、股の間に彼のしなやかな指が滑り込む。
「できる限り優しく抱くから。俺に身を預けて」
「うん……」
迫りくる快感に、目をきつく瞑る。
宣言の通り彼は、とても丁寧に抱いてくれて、痛みに耐えながらもその夜私たちはひとつになった――。
◇
しばらくベッドの上で抱き合いながら余韻に浸ったあと、汗と欲にまみれた体を流すため露天風呂へ入った。もちろん、今度は伊織さんと二人で。体を重ねた後でも温泉に入るのはまた違う恥ずかしさがあり、縮こまってしまう。
「緋真、もう少しこっち」
「……十分近いよ?」
「せっかく一緒に入ってるのに、寂しいな」
「わっ……」
するりと腕を引かれ、後ろから抱きしめられる形で伊織さんの腕に収まる。抱きとめられた腕にはしっかりと筋肉があって、背中に当たる胸板が生々しい。
先ほどこの体に抱かれていたのだと思うと、また体の奥が疼いた。
「あの、この体勢は……」
耳元に息がかかって、このままじゃ再び感じてしまいそうだ。
懇願するように呟けば、伊織さんは謝って向かい合わせにしてくれた。
「見られたくないよな。ごめん」
「あ……」
「……こっちも良くなってきたかな」
微かな動きも見逃すまいと、伊織さんの手がショーツをなぞる。
その感覚に無意識に体がピクリと反応した。
「……怖い?」
これから起こることすべてが未知で、ほんの少しだけ怖い。
だけど――
「伊織さんに抱かれたい、から……怖くない……」
「っ……」
言い切ると、伊織さんは面食らったように視線を逸らす。
その後で、小さくため息をついた。
「そんな殺し文句言われたら、途中でやめてあげられないよ」
「あっ……」
ショーツを剥ぎ取られ、股の間に彼のしなやかな指が滑り込む。
「できる限り優しく抱くから。俺に身を預けて」
「うん……」
迫りくる快感に、目をきつく瞑る。
宣言の通り彼は、とても丁寧に抱いてくれて、痛みに耐えながらもその夜私たちはひとつになった――。
◇
しばらくベッドの上で抱き合いながら余韻に浸ったあと、汗と欲にまみれた体を流すため露天風呂へ入った。もちろん、今度は伊織さんと二人で。体を重ねた後でも温泉に入るのはまた違う恥ずかしさがあり、縮こまってしまう。
「緋真、もう少しこっち」
「……十分近いよ?」
「せっかく一緒に入ってるのに、寂しいな」
「わっ……」
するりと腕を引かれ、後ろから抱きしめられる形で伊織さんの腕に収まる。抱きとめられた腕にはしっかりと筋肉があって、背中に当たる胸板が生々しい。
先ほどこの体に抱かれていたのだと思うと、また体の奥が疼いた。
「あの、この体勢は……」
耳元に息がかかって、このままじゃ再び感じてしまいそうだ。
懇願するように呟けば、伊織さんは謝って向かい合わせにしてくれた。
「見られたくないよな。ごめん」
「あ……」