西野先輩はかまいたい
「俺には西野が無視されまくってて
痛々しい時間が
流れてるように見えたけどなぁ」
「これから極甘な時間になる
はずだったんだから!
ねぇ~、百合ちゃん」
ひぃあ?
極甘な時間って、何のことですか?
「ほらこの子
全身で西野のこと
拒否ってんじゃん」
「百合ちゃんは
俺を拒否ってるんじゃないよね?
筋肉ムキムキの
マッキーが怖すぎて
声が出なくなっただけだよね?」
「えっと……」
「西野!
オマエはもっと、筋肉つけろ!」
「俺は、筋肉がつきにくい体質なの!」
「そんな細い体で
破壊力がとんでもないスパイクを
打つんだから。
勝つために筋トレしまくってる
俺の努力が、バカバカしくなるわ、
ほんと……って。
西野ワールドに引きずり込まれてる
場合じゃなかったっけ。
ほら、練習始めるぞ!
俺は先に戻ってるからな!」