魔法石の錬成修行・猫の膀胱炎のはなし
次の日、
私が畳の部屋で、新聞を広げて読んでいると
マンチ姫がスタスタと、新聞の上に乗っかり占領を主張した。

猫はなぜか、飼い主の邪魔をして喜ぶ性格がある。
特に新聞だ。
この行動はよくあることなのだ。

マンチ姫が突然、腰を低くした。

シャァーーーー
黄色い液体が、みるみる新聞紙の上に広がる。

「え・・・・これ!」
そのまま、マンチ姫は逃げて行った。

もしかしたら、もしかして、
もしかだ。

私は新聞を片づけると、すぐに動物病院に電話した。

「おしっこの件で、診ていただきたいのですが」

受診OKだったので、
キャリーケースに嫌がるマンチ姫を無理やり突っ込んで、
車で動物病院に向かった。

車中ではマンチ姫がニャーニャー、抗議の声を上げている。

私には長い猫飼い人としての、
経験がある。
動物病院は、先代猫からお世話になっているので、顔なじみだ。
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