魔法石の錬成修行・猫の膀胱炎のはなし
「保護猫で、来たばかりなのですが、色々な場所でおしっこをしてしまいます。
膀胱炎ではないでしょうか」

獣医師より先に、診断をつけて言ってしまった。

診察台に乗ったマンチ姫は、
<借りて来た猫>状態でおとなしくしている。

獣医師は美人のお姉さんで、
まず、体重記録・肛門に体温計をつっこんで熱の有無を計る。

口の中の確認、目の状態、腹部触診、一通りやったあと、

「血液検査と採尿して、尿検査しましょうね、お預かりします。
お母さんは、待合室で待っていてくださいね」

この病院では、ペットが子どもで、飼い主が、その親という構図になっている。

この動物病院は、はやっていて、
ひっきりなしに犬や猫を連れて
来る。
トリミングもやっているので、
犬の人が多い。

受付で声がする。
「ええ、お会計は8万5千円になります。
カードでよろしいでしょうか?」
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