BODY BLOW ~Dr.剛の恋~
再会
4年前。
奏太の死から6年後、俺と宝は再会した。
その日、俺は奏太の墓に向かっていた。
奏太が眠るのは、郊外の霊園。
街からは少し距離があるが、海の見える高台にあり人気の墓地だった。
墓に訪れるのは初めてではない。
いつも、命日から1日か2日ずらして遺族と鉢合わせすることのないように気を遣っていた。
線香と花とろうそくを準備し霊園に向かうと、車で20分ほど走ったところで海岸が見えてきた。
一応舗装はされているが、墓地へ向かうためにつけられた道の為にすれ違う車も多くない。
この先を10分ほど行くと墓地が見えるはずだと車窓に目をやると、初夏の日差しに照らされて水面がきらきらと輝いていた。
『綺麗だなー』
独り言のように呟いたとき、海岸に人影が見えた。
えっ、嘘?
その人影は、あきらかに海に向かっている。
俺は路肩に車を止めると、海に向かって走った。
必死に走って海岸が見えたとき、海に入っていく女性が見えた。
「待って!」
大声で呼ぶが女性は振り向かない。
「待ってください」
叫びながら海に入る。
程なく俺は女性に追いついた。
腕をとり、歩を止めようとするが女性は前へ前へと進もうとする。
仕方なく、俺は女性を担ぎ上げた。
幸いまだ膝の所までしか濡れておらず、なんとか海岸まで連れて戻ることが出来た。
奏太の死から6年後、俺と宝は再会した。
その日、俺は奏太の墓に向かっていた。
奏太が眠るのは、郊外の霊園。
街からは少し距離があるが、海の見える高台にあり人気の墓地だった。
墓に訪れるのは初めてではない。
いつも、命日から1日か2日ずらして遺族と鉢合わせすることのないように気を遣っていた。
線香と花とろうそくを準備し霊園に向かうと、車で20分ほど走ったところで海岸が見えてきた。
一応舗装はされているが、墓地へ向かうためにつけられた道の為にすれ違う車も多くない。
この先を10分ほど行くと墓地が見えるはずだと車窓に目をやると、初夏の日差しに照らされて水面がきらきらと輝いていた。
『綺麗だなー』
独り言のように呟いたとき、海岸に人影が見えた。
えっ、嘘?
その人影は、あきらかに海に向かっている。
俺は路肩に車を止めると、海に向かって走った。
必死に走って海岸が見えたとき、海に入っていく女性が見えた。
「待って!」
大声で呼ぶが女性は振り向かない。
「待ってください」
叫びながら海に入る。
程なく俺は女性に追いついた。
腕をとり、歩を止めようとするが女性は前へ前へと進もうとする。
仕方なく、俺は女性を担ぎ上げた。
幸いまだ膝の所までしか濡れておらず、なんとか海岸まで連れて戻ることが出来た。