BODY BLOW ~Dr.剛の恋~
病院の救急外来受付。
俺が顔を覗かせると、
「桜井先生。お疲れ様です」
受付スタッフが笑顔を向ける。
「お疲れ様。あの、受診したいんだけど」
「えっ。先生がですか?」
「違う違う」.
宝と鈴子の保険証を差し出す。
受付スタッフによって診療申込書と問診が渡され、それぞれ記入する。
その間にも、診察室から看護師が顔を覗かせ宝や鈴子から話を聞いていく。
幸い今日の救急外来はすいていて、俺たちの他には4組の患者が待つのみ。
待つ時間は少なくてすみそうだ。
「おい」
診察室から出てきた白衣の男性が声をかける。
救命医であり、大学の同期でもある川上裕司だ。
「川上、勤務だったの?」
「ああ」
言いながら、意味ありげに俺と宝を見る。
「彼女、平井宝」
川上とは時々飲みにも行くし宝のことも以前話した気がするが、覚えているだろうか?
「こんにちは。剛の友人で、川上です。今日は大変でしたね」
これは宝に向けられた言葉。
「お世話になります」
宝の方も頭を下げる。
その後、宝と鈴子は川上の診察を受けてからレントゲン検査に向かった。
宝は骨にも異常がなく、かすり傷と打撲のみとの診断。
診察後、看護師によって消毒が行われる。
一方、鈴子の内臓は小さな出血を疑わせる所見が見られた。
俺も一緒にエコー画像を確認したが、左腹部にダメージがありそうだ。
すぐにどうこうするような物ではないが、経過観察は必用だろう。
「加々見さん。ボクシングをされているんですよね」
唐突に川上が訊く。
「はい」
「最近試合をされました?」
「はい。昨日」
「そうですか・・・」
困った顔をする。
川上は椅子を持ってくると俺と鈴子に座るよう勧めた。
俺が顔を覗かせると、
「桜井先生。お疲れ様です」
受付スタッフが笑顔を向ける。
「お疲れ様。あの、受診したいんだけど」
「えっ。先生がですか?」
「違う違う」.
宝と鈴子の保険証を差し出す。
受付スタッフによって診療申込書と問診が渡され、それぞれ記入する。
その間にも、診察室から看護師が顔を覗かせ宝や鈴子から話を聞いていく。
幸い今日の救急外来はすいていて、俺たちの他には4組の患者が待つのみ。
待つ時間は少なくてすみそうだ。
「おい」
診察室から出てきた白衣の男性が声をかける。
救命医であり、大学の同期でもある川上裕司だ。
「川上、勤務だったの?」
「ああ」
言いながら、意味ありげに俺と宝を見る。
「彼女、平井宝」
川上とは時々飲みにも行くし宝のことも以前話した気がするが、覚えているだろうか?
「こんにちは。剛の友人で、川上です。今日は大変でしたね」
これは宝に向けられた言葉。
「お世話になります」
宝の方も頭を下げる。
その後、宝と鈴子は川上の診察を受けてからレントゲン検査に向かった。
宝は骨にも異常がなく、かすり傷と打撲のみとの診断。
診察後、看護師によって消毒が行われる。
一方、鈴子の内臓は小さな出血を疑わせる所見が見られた。
俺も一緒にエコー画像を確認したが、左腹部にダメージがありそうだ。
すぐにどうこうするような物ではないが、経過観察は必用だろう。
「加々見さん。ボクシングをされているんですよね」
唐突に川上が訊く。
「はい」
「最近試合をされました?」
「はい。昨日」
「そうですか・・・」
困った顔をする。
川上は椅子を持ってくると俺と鈴子に座るよう勧めた。