BODY BLOW ~Dr.剛の恋~
「すみませーん。生中1つ」
宝の声が店内に響いた。
3人ともほどほどに酒が回り、気持ちよくなった頃
「ちょっとトイレ行ってくるわ」
鈴子が立ち上がる。
しばらくして、俺たちのテーブルの横を通り過ぎようとした男性客の2人ずれの声が聞こえてきた。
「おい、さっきの見た?」
「ひでー顔」
「女だよなあ?」
「よくあんな顔して外出られるよ」
おそらく、鈴子とすれ違ったのだろう。
俺たちが連れだと思っていないようだ。
それにしても、ひどい。
鈴子が席に戻り再び飲み始めてからも、先ほどの男性達のテーブルからはヒソヒソと話す声と、好奇の視線が向けられる。
その声も時間が経つごとに大きくなり、あからさまに鈴子を非難する会話が聞こえてきだした。
「出ようか?」
我慢の限界を迎えた俺が、鈴子と宝に声をかける。
2人にだって、男性達の声は聞こえているはずだ。
「いやよ。私は何も悪い事はしていないもの。何で私たちが出なきゃいけないの?」
はっきりと口にする鈴子。
確かに、鈴子の言うことは正論だ。
でも、このままでは居づらい。
そう思ったとき、いきなり宝が立ち上がった。
ええ?
驚いている俺を振り返ることもなく、ツカツカと男性達のテーブルに向かう。
宝の声が店内に響いた。
3人ともほどほどに酒が回り、気持ちよくなった頃
「ちょっとトイレ行ってくるわ」
鈴子が立ち上がる。
しばらくして、俺たちのテーブルの横を通り過ぎようとした男性客の2人ずれの声が聞こえてきた。
「おい、さっきの見た?」
「ひでー顔」
「女だよなあ?」
「よくあんな顔して外出られるよ」
おそらく、鈴子とすれ違ったのだろう。
俺たちが連れだと思っていないようだ。
それにしても、ひどい。
鈴子が席に戻り再び飲み始めてからも、先ほどの男性達のテーブルからはヒソヒソと話す声と、好奇の視線が向けられる。
その声も時間が経つごとに大きくなり、あからさまに鈴子を非難する会話が聞こえてきだした。
「出ようか?」
我慢の限界を迎えた俺が、鈴子と宝に声をかける。
2人にだって、男性達の声は聞こえているはずだ。
「いやよ。私は何も悪い事はしていないもの。何で私たちが出なきゃいけないの?」
はっきりと口にする鈴子。
確かに、鈴子の言うことは正論だ。
でも、このままでは居づらい。
そう思ったとき、いきなり宝が立ち上がった。
ええ?
驚いている俺を振り返ることもなく、ツカツカと男性達のテーブルに向かう。