BODY BLOW ~Dr.剛の恋~
カーテン越しの朝日。
通りを行き交う車の音。

うんーん。
軽くのびをして、自分がソファーに寝ていることに気付いた。

宝?
隣で眠るのを確認する。

「ったく、傷だらけじゃないか」

手や足から所々血を流し、それでもスヤスヤと眠る宝。
化粧もすっかり落ちて、すっぴんの顔になっている。

「無防備だなあ」

俺はそっと宝を抱き上げて寝室へ向かい、ゆっくりとベットに寝かせた。

うん~ん。
寝ぼけた様に体をよじる宝の目尻には、涙の跡が残っている。

一体どれだけ泣いたんだろう?
傷ついてボロボロになった体と心。
俺は宝の唇にキスをした。
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