年下男子の甘すぎる溺愛に困っています
「御影!!」


「瀬名…おはよ」

幼いころからの友達


「おはよ。じゃねーよ。財布と家の鍵なくした後どこ行ってたんだよ。あれから連絡ねーし、家にも帰ってねーから、心配してんだけど」


「忘れてた」


「お前な。まぁ、無事ならいーけどよ、財布は見つかったか?」


「あぁ、警察に届いてた」


「良かった。掲示板見たか?俺らまた同じクラスだってよ」


「へー」


「喜べよ。ほら、女子も御影と同じクラス嬉しいって言ってるぞ」

瀬名が指さす方を見ると、明らかに目を逸らす女子達


「早く帰りたい」

いおりさんを思い浮かべる

出会った時から、いおりさんの隣にいると落ち着く


家の鍵も見つかっていつでも家に帰ることができるのに、いおりさんの優しさに甘えてまだ本当のことを言わずに泊めてもらっている


「帰りたいなんて珍しいな」


「そんなことない」


「家帰っても、誰もいないだろ。…っ、、まさか、女できたのか?」


黙っていると先生が教室に入り、瀬戸は自分の席へと帰っていく


キーンコーンカーンコーン


「御影ー!食堂行こうぜ」


「俺、飯あるから」

いおりさんが作ってくれた弁当を取り出す


「おま、母ちゃん帰って来たのか?」


「いや」

弁当を開けると、美味しそうで口角が上がる


「やっぱり、女か?」


「・・・うまい」


「おい、聞いてんのか?」


「うるさい。早く食べろよ」

不貞腐れながら、弁当を食べて始める瀬名


昼休みが終わり

「後で、絶対聞かせろよ」

そう言って席へ帰っていく


早く帰りたい、、、会いたい


そんなことを思う自分に驚く


やっと授業が終わり、携帯を取り出す


「みかげ~、帰るぞ。さっきの話ちゃんと聞かせろよって、おい!!!」


瀬名の声は耳に入らず、俺は走り出した
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