浮気性の公爵に「外見も内面も最悪」と離縁されましたが、隣国の王太子は見染めてくれたようです~自由気まま少々スリリングな生活を満喫中です~

ニワトリたちは怒り狂ってます

「たしかに、いろいろ拾い物はしたわよ。だけど、ちゃんと飼い主を見つけたり、持ち主を見つけたりしたじゃな……」
「それは、すべてわたしがしたのです。わ・た・し・が、です」

 カユラは容赦がない。

「とにかくきいてよ、カユラ。これは、ただの役立たずのごくつぶしとは違うのよ、多分だけど」
「な、なんだと?黙ってきいておれば、この女どもめ」
「女ども、ですって?」
「女ども、ですって?」

 それまで静かにしていたロボが、とんでもないことを言った。
 だから、思わずカユラと声を揃えてしまった。

「ずいぶんと傲慢なのね。あなたも男性優位者?男こそが一番で、女は家で子育てや家事をやっていればいいっていう意見の持ち主?」
「な、な、なんだと?」
「お嬢様の仰る通りですわ。いまのこのご時世にそんな古ーい考え方をする男性がいるなんて、信じられません。っていうかそれ、喋るんですか?」
「それって申すなっ!」

 ロボが怒鳴った瞬間である。

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