浮気性の公爵に「外見も内面も最悪」と離縁されましたが、隣国の王太子は見染めてくれたようです~自由気まま少々スリリングな生活を満喫中です~

もともと何の話をしているんだっけ?

 アニバルとロボが驚きの表情になっている。アレックスにいたっては、美貌を赤く染めたままかたまってしまっている。

「殿下、ごめんなさい。わかったのよ。だから、つい可愛く叫んじゃった。ずばり、アニバルのことね。彼、もう出版社に戻らないんでしょう?」
「ク……ミ……?」

 彼は、自分が言いたいことをわたしに当てられ、感動しているみたい。

「こいつは面白い」
「ああ、人間は面白いな」
「いや、ロボ。ほとんどの人間はそうじゃない。彼女がスペシャルなんだよ」
「なるほど。納得した」

 アニバルとロボは、二人(・・)してよろこんでいる。

< 203 / 330 >

この作品をシェア

pagetop