浮気性の公爵に「外見も内面も最悪」と離縁されましたが、隣国の王太子は見染めてくれたようです~自由気まま少々スリリングな生活を満喫中です~
 簡易テーブルと椅子をたたんで肩に担ぎ上げる。

「ク、クミ、ちょっと待って……」
「コケッコ」
「ココココッ」
「ココッ!」
「コケ―ッ」

 裏庭を横切っていると、アレックスの声がきこえたような気がした。だけど、ニワトリたちがわたしの右肩上にいるミニモフモフに気がついたらしく、大興奮しはじめたので彼の声がよくきこえなかった。

 ああ、いやだわ。

 ドキドキとわくわくが止まらない。
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