浮気性の公爵に「外見も内面も最悪」と離縁されましたが、隣国の王太子は見染めてくれたようです~自由気まま少々スリリングな生活を満喫中です~
 アレックスも自分自身の殺され方に興味があるのね。だけど恋愛系の彼より、バイオレンスやハードボイルド系のわたしの方が、スムーズに殺す方法をかんがえられるはずよ。

「殿下、待てませんよ。こういうのは勢いなんです。小説は、勢いやスピーディーさが求められるんです。ダラダラしていてはダメ。さっさとスリリングな展開に持っていかないと。読者が飽きてしまうわ」
「だから、それはぼくだろう?ぼくが谷に落とされたり心臓を刺されてりするんだよね?」
「当然」
「当然だわ」
「当然ですわ」

 アレックスの問いに、アニバルとカルラと三人で即座に肯定した。

 ロボは、わたしの右肩上で眠っている。

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